取引銀行は、複数あることをおススメします!

会社を経営していると、銀行との取引は必要不可欠になります。
その中で、会社によっては、複数の銀行と取引されているところもあれば、
1つの銀行としか取引をしていない場合もあると思います。

1つの銀行としか取引がないというのは、非常にリスクが高いです。
会社の規模にもよりますが、最低でも2行以上と取引をすることをおススメしています。
その理由は、

  • 銀行間で競争させ、より良い融資条件を獲得するため
  • 銀行融資の選択を増やすため

です。

将来的な資金繰りを考えて、複数の銀行と取引をしていきましょう。

今回は、「取引銀行は、複数あることをおススメします!」というお話です。

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目次

複数の銀行と取引するメリット

上述したように、複数の銀行と取引することは、会社にとってメリットがあります。

  • 銀行間で競争させ、より良い融資条件を獲得するため
  • 銀行融資の選択肢を増やすため

銀行間で競争させ、より良い融資条件を獲得するため

1つ目は、銀行間で競争をさせる目的があります。
1つの銀行との取引しかない場合、銀行は他行の動向を気にする必要がないので、
金利が高くなるのです。

銀行は他行の動向を気にしています。
そのため、勘定科目内訳書の借入金の欄や銀行融資の際に提出する借入金一覧表に注目しています。
他行がどういった条件で融資をしているのかを把握するためです。

もし、1つの銀行としか付き合いが無ければ、金利相場が理解できず、
高い金利のまま銀行融資を受けているということがあります。

ですが、複数の銀行と取引をしていれば、
A銀行では1.5%で提案してきたけど、B銀行では2.0%だったというように、
銀行間で提示してくる金利を把握することができるのです。

また、B銀行に対して「A銀行は1.5%で提案してきたよ。」というふうに伝えることもできます。
B銀行がA銀行に張り合う形になれば、それと同等または、それ以上の条件を提案してくる可能性もあるのです。

このように銀行間で競わせることで、より良い条件を獲得することが可能になります。

銀行融資の選択肢を増やすため

2つ目が「銀行融資の選択肢を増やすため」です。

銀行は、一見のお客様を警戒します。
お金を貸す立場であるため、信用が無ければお金を貸すことができません。

そのため、早めから銀行との取引を作り、返済実績と関係性を構築しておくことで、
融資が受けやすくなり、その後の資金繰りを楽にすることができます。

1つの銀行としか取引がなければ、その銀行から融資を断られたら、
資金調達をする手段が無くなり、八方塞がりになってしまうのです。

ですが、複数の銀行と取引があれば、
まだ可能性が残されています。

会社規模で取引銀行の目安を確認しよう

複数の銀行と取引をするといっても、闇雲に取引の数を増やすことはおススメできません。
取引する銀行の数が増えれば、経理も大変になりますし、
融資実行後の報告などにも時間がかかります。

そのため、会社の規模に合わせて、取引銀行を増やすしましょう。
創業時は、まず日本政策金融公庫に融資を申し込むことをおススメしています。

創業当初は、会社の実績が無いため、民間の金融機関は融資をすることに慎重にならざるを得ません。
ですが、日本政策金融公庫は、そういった創業時の融資に力を入れているため、
比較的融資を受けやすいでしょう。

年商が3億円未満であれば2~3つの銀行と日本政策金融公庫、
年商が3億円以上5億円未満の場合は、3~4つの銀行と日本政策金融公庫、
年商が5億円以上であれば4つの以上の銀行と日本政策金融公庫というのを1つの目安にしましょう。

まとめ

今回は、「取引銀行は、複数あることをおススメします!」というお話でした。

銀行融資は、会社を経営するうえで、重要な資金調達手段です。
その資金調達手段は複数あることをおススメしています。

  • 銀行間で競争させ、より良い融資条件を獲得するため
  • 銀行融資の選択肢を増やすため

複数の取引を作ることで、これらのメリットを享受できます。

良い融資条件を獲得するためにも、銀行間で競争させることを考えましょう。

また、銀行融資は、銀行との関係性が非常に重要になってきます。
早めから関係性を構築することで、選択肢を増やしておきましょう。

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この記事を書いた人

銀行融資支援に強い地方在住税理士

「お金の管理で自分(自社)を守る」
経理・税務だけでなく銀行融資支援や経理業務の効率化に強い税理士。

一般企業で経理職に4年、税理士法人で6年勤務した後、2024年10月1日独立開業。

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