融資というと民間金融機関である銀行をイメージする方が多いかと思います。
確かに間違いではありません。
ですが、それとは別に政府系金融機関からの融資も受けて、関係性を構築しておくことをおススメしています。
日本政策金融公庫は、記憶に新しいコロナ禍でもコロナ融資の積極的な貸出しをおこなっていました。
何が起こるか分からないこの世の中だからこそ、選択肢を多めに持っておくことが重要なのです。
また、日本政策金融公庫は、創業時の融資も積極的におこなっています。
創業時に融資を受けておくと、その後の融資にも有利に働きます。
今回は「創業時は日本政策金融公庫から融資を受けることを考える」というお話です。
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政府系金融機関とは!?
政府系金融機関とは、政府によって設立された銀行のことを指します。
政府が出資金の多くを出資していることから、このように言われることがあります。
政府系金融機関には、日本政策金融公庫、日本政策投資銀行、国際協力銀行、商工組合中央金庫と沖縄振興開発金融公庫の5つがあります。
中小企業向けの融資では、日本政策金融公庫と商工組合中央金庫が対象になるでしょう。
(商工組合中央金庫は、2025年には完全民営化がされます。)
特に日本政策金融公庫は、2020年のコロナ融資で注目を集めたのは記憶に新しいでしょう。
「新型コロナウィルス感染症特別貸付」という名目で中小企業への融資を積極的におこなっていました。
日本政策金融公庫には「国民生活事業」、「中小企業事業」と「農林水産事業」の3つがあります。
「国民生活事業」は、小規模事業者や個人事業主を対象として融資を行います。
「国民生活事業」は、「創業融資」や商工会と連携した「小規模事業者経営改善資金(マル経融資)」などを提供しています。
「中小企業事業」は、国民生活事業よりも規模の大きな会社が対象になります。
目安は年商が5億円超えたら「中小企業事業」です。
「農林水産事業」は、その名の通り農林水産事業者を対象にした部署になります。
日本政策金融公庫は、民間金融機関の補完を担っています。
民間金融機関は、まだ実績の少ない創業間もない会社への融資などには消極的になってしまいます。
そのため、補完の役割を担っている日本政策金融公庫は、
そういった創業時の融資などに積極的に取り組んでいます。
創業融資を受けて日本政策金融公庫と関係性を構築
上述したように日本政策金融公庫の「国民生活事業」では、創業間もない事業者の支援を積極的におこなっています。
新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方に対しては、無担保・無保証、利率の一律0.65%の引き下げ、新規開業資金制度の条件に合えば更に好条件の適用もあります。
事業が安定するまでには、それなりの時間を要します。
その期間も仕入れや経費は先行して出ていきます。
もちろん、自己資金が潤沢にあれば問題ないのかもしれません。
ただ、コロナウィルスなど外的要因で事業に大きな悪影響を与える可能性もあります。
そのためにも手元の資金をあつくしておくことが必要なのです。
また、創業期の日本政策金融公庫からの融資が受けやすいという期間に、融資の実績を作っておくことを強くおススメします。
(私も創業融資を受けました。)
融資の実績を作ることで、民間金融機関である銀行から融資を受けやすくするという目的もあります。
日本政策金融公庫は創業者に積極的に融資をしているとはいっても、しっかりと計画と立てて融資の申し込みをすることが重要です。
そのために重要となるのが自己資金です。
自己資金が無いと融資を受けることは難しくなります。
自己資金がなければ「計画性の行き当たりばったりの事業なのだろうか?」疑われる原因になるのです。
実績がない創業期こそ、こういったところで信頼性を勝ち取る必要があります。
では、融資を申し込む際に「とりあえず資金を事業用の口座に移せばいい」と考える方がいらっしゃいます。
これは「見せ金」だと思われるのでやめておきましょう。
タンス預金も同様に「見せ金」と思われる可能性があります。
そのため、事業用の口座を早めに作成し、
事業資金を毎月少しずつ貯蓄していくことをおススメします。
「計画性を持って資金を貯めているのだな」と思わせることができるからです。
借りることのできる金額は、自己資金の2倍~4倍が目安としておくとよいでしょう。
まとめ
今回は「創業時は日本政策金融公庫から融資を受けることを考える」というお話でした。
創業時の資金調達は困難になることが多いです。
そのため、政府系金融機関である日本政策金融公庫の創業融資を積極的に活用しましょう。
日本政策金融公庫は、創業間もない事業者に積極的に融資をおこなっています。
創業融資を受けるのであれば、準備をしっかりとして計画的に申し込みをしましょう。
自己資金が無ければ、やはり融資は難しくなります。
早めに事業用の口座を開設し、毎月少しずつ貯蓄をしていきましょう。
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