決算近くなると、
「今期はどれくらいの利益が出るのか?」というのは、最も気になることの1つでしょう。
そこに意識がいき過ぎて、他のポイントを見落とさないようにしましょう。
特に以下の4点には注意です。
- 仮払金
- 貸付金
- 税金や社会保険料の滞納
- ノンバンク融資
決算前にこれらの残高の解消をするように心がけましょう。
残高が残っていると、銀行融資に影響が出る可能性があります。
今回は「銀行融資に影響する!?決算前に整理しておきたい事項」というお話です。
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決算前に整理しておきたい事項
決算を過ぎてからでは、基本的に変更することができません。
決算前に整理しておきたい事項は、必ず確認しておきましょう。
注意すべきポイントは以下の4点です。
- 仮払金
- 貸付金
- 税金や社会保険料の滞納
- ノンバンク融資
仮払金
仮払金は、その名の通り「仮」の勘定科目です。
資金使途が明確でない場合や単純に精算がされていない場合など。
決算前に必ず内容を明確にしておきましょう。
単純に精算がされていない場合は、決算前に精算しておくことが必要です。
中小企業で多いのが、社長への貸付だけれど、
仮払金として処理している場合です。
このような場合は、潔く貸付金に変更しましょう。
仮払金にしている方が印象が悪くなります。
貸付金
貸付金にも十分注意が必要です。
銀行は貸付金があると、
「銀行融資をしても、流用されるのでは!?」と考えます。
そのため、貸付金は必ず精算をしておきましょう。
もし、金額が多額になっている場合は、返済プランを作成して、
しっかりと返済していることを証明することが大切です。
そして、これ以上貸付金を増やさないことを説明することも大切です。
税金や社会保険料の滞納
税金や社会保険料の滞納があると、銀行融資を受けることが厳しくなります。
これらの滞納があると、銀行融資をしても「返済することが難しい」と考えれることは言うまでもありません。
もし、滞納がある場合は、税務署や年金事務所に早めに相談しましょう。
会社の状況をしっかりと説明することが大切です。
絶対にそのまま放置することは止めましょう。
また、源泉所得税などの払い漏れなどが無いかの確認もしっかりとしておきましょう。
ノンバンク融資
ノンバンクとは、銀行、信用金庫や信用組合以外の金融機関のことを指します。
銀行がおこなっているようなお金を預かる「預金業務」をおこなわず、お金を貸すなどの「貸付業務」に特化しています。
ノンバンク融資は、
- 審査が短い
- 必要書類が少ない
- 業績が悪くても借りられる
といったメリットがあります。
ですが、「銀行融資が受けにくくなる」というデメリットもあります。
ノンバンク融資の残高が残っていると、
「銀行から借りられない理由があるのでは!?」と疑われてしまうのです。
そのため、ノンバンク融資の残高が残っている場合には、できるだけ決算前に返済を完了しておきたいものです。
月次の段階から決算を意識することが大切
上述したように期中で解消した方が良いポイントは存在します。
もちろん、期中なので後で整理すれば良いという考え方もあります。
ですが、後回しにすると忘れてしまいます。
人間だから仕方のないことです。
そのため、早め早めの行動が大切になるのです。
そこで重要になるのが月次の精度をしっかりと上げていくことです。
月々の経理処理をしっかりとしておくことで、決算前に慌てなくて済みます。
また、銀行融資を受けていれば、期中の定期的な報告が重要となります。
そのときに重要となるのが試算表です。
試算表は、「試算」というだけあって、銀行もあまり信用していません。
ですが、精度の高い試算表を作成することで、少しでも信頼を勝ち取ることができます。
そのためにも、月次の段階から上述したような事項もしっかりと整理しておくことが大切になってきます。
まとめ
今回は「銀行融資に影響する!?決算前に整理しておきたい事項」というお話でした。
上述した確認すべきポイントに注意をしましょう。
また、決算で慌てることのないように、月次の段階からしっかりと経理処理をしておくことが大切です。
精度の高い試算表を作成することも、銀行融資を進めるうえで重要なポイントになります。
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