【注意】他行肩代わりは諸刃の剣!

「他行肩代わり」という言葉があります。
A銀行から受けた融資の残りを、
B銀行から融資を受けて返済することです。

銀行間も競争をしているので、提案受けることもあると思います。
「A銀行よりも良い条件で」
「B銀行よりも良い条件で」など。

ただ、この他行肩代わり、簡単にやるべきではありません。
これをすることで、今後の銀行融資に大きな影響を与えることを理解しておきましょう。

今回は「【注意】他行肩代わりは諸刃の剣!」というお話です。

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目次

他行肩代わりとは!?

他行肩代わりとは、既存の借入金の残高を、
別の銀行から融資を受けて借り換えをすることです。

上述したように銀行も銀行間で競争をしています。
そのため、「A銀行の既存の融資の金利よりも安くして、融資をしますので借り換えをしませんか?」といったような営業をしてくることがあるのです。

特に業績が好調の会社には銀行から、
こういったアプローチをされることがあります。

銀行としては、業績の良い会社には、
どんどん融資をしたいものです。

そのため、帝国データバンクで評点の良い会社に目星をつけて、
取り合うといったことが起こります。

ここまでを聞くと、「融資条件が良くなるし、会社としてはメリットばかりじゃないの?」と考えれるかもしれません。
もちろん、メリットはあるでしょう。
ですが、将来的な銀行融資においてデメリットも生じます。

そのため、しっかりと他行肩代わりを理解しておくことが大切です。

他行肩代わりのメリット

他行肩代わりのメリットは以下です。

  • 金利が下がる
  • 返済負担が軽くなる
  • 担保の有効活用など

金利が下がる

やはり1番に目がいくのは金利でしょう。
金利が下がれば、余分な支出を減らすことができます。
経営者としても、金利が下がれば「得した」という気分になります。

返済負担が軽くなる

借り換えをすることで、融資を1本化することができる場合もあります。
1本化してしまえば、融資の本数が減るため、
月々の返済負担を軽減する効果があるのです。

単純に考えて、月々の返済が5万円の融資を2本かかえるより、
1本化して月々の返済を5万円にした方が負担は軽減されます。

担保の有効活用

借り換えをすることで、融資に見合わない担保を有効活用できるようになります。

他行肩代わりのデメリット

次にデメリットです。

  • 借り換えられた銀行との関係が悪化
  • 借り換えた銀行との今後の関係性

上記の2つは、将来的な資金繰りを考えると大きなデメリットです。

借り換えられた銀行との関係が悪化

まず、1番の影響は「借り換えられた銀行との関係が悪化」することです。
これは大きなデメリットでしょう。

借り換えた銀行からすると取引先を引っ張ってきた形になるので、
銀行内でも大きく評価されるでしょう。

ですが、肩代わりされた方は大問題です。
そのため、肩代わりをする場合には、
「今後は、この銀行との付き合いがなくなる」と考えておくべきでしょう。

付き合いがなくなるということは、銀行融資の選択肢が減るということです。
資金が必要になったときに、融資の申し込みができる選択肢が減ることは大きなダメージです。

極端な話、1つの銀行としか付き合いが無い場合、
その銀行に融資を断られたら、もうチャンスが無いわけですから。

借り換えた銀行との今後の関係性

そして、もう1つの問題。
借り換えた銀行との今後の関係性です。

例えばメインバンクを他行肩代わりをして失った場合、
肩代わりをした銀行との関係性を築けているでしょうか!?

メインバンクは会社の財務状況を1番良く知っている銀行ともいえるでしょう。
その銀行ほど肩代わりをした銀行は、会社の状況を熟知はしていません。

今後、同じように融資をしてくれるとも限りません。
まさに未知数なのです。

「他行肩代わり」は非常に注意すべきものと、ご理解いただけましたか?
金利を引き下げたとしても、損益への影響は軽微。
1本化は返済負担が軽減されます。
ですが、返済期間が長引くことにもなります。

メリットとデメリットをしっかりと把握したうえで、他行肩代わりを検討しましょう。

まとめ

今回は「【注意】他行肩代わりは諸刃の剣!」というお話でした。
他行肩代わりは、融資条件がよくなるメリットがあります。

その反面、デメリットがあることを理解しておきましょう。
将来的な銀行融資への影響がかなり大きいと考えておくべきです。

しっかりと検討をすることを心掛けることが大切です。
少なくとも、良い提案をされたからといって、
すぐに提案に乗ってしまうということだけはやめましょう。

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