飲食店や美容室など現金商売と言われる業種は、
「運転資金は借りられない…。」と思われている方もいらっしゃいます。
経常運転資金は、「売上債権」+「棚卸資産」-「仕入債務」で計算されます。
そのため、現金商売であれば、売上債権となる「売掛金」などがないため、
経常運転資金を借りられないのではと考える方がいるのです。
ですが、現金商売であっても、銀行融資を受けることはできます。
そこで必要となってくるのは、
- 会社の業績が良い(黒字であること)
- 資金使途
です。
今回は「現金商売は運転資金が必要ない!?~資金使途を明確に伝える~」というお話です。
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手元資金は厚くしたい
業種関係なく重要になってくるのは、手元の資金を厚くすること。
最低でも平均月商の2か月分、目標は平均月商の6か月分を保有しておきたいところです。
そうなってくると、銀行融資を受けるという選択肢は、
有効な手段だといえます。
ですが、問題になってくるのが、経常運転資金の考え方です。
冒頭でもご説明した通り、経常運転資金は、「売上債権」+「棚卸資産」-「仕入債務」で計算されます。
支払いが先行して、売上金が入金するまでのタイムラグが発生するため、
その間の資金を賄うために必要となってくるものです。
そのため、現金商売であれば、販売の都度、お金が入ってくるので、
運転資金は必要ないですよね!?と考えられがちになります。
ですが、現金商売であっても運転資金を借りることはできます。
ここで重要になってくるのが、
- 会社の業績が良い(黒字であること)
- 資金使途
です。
大前提として、会社の業績が良いことが重要です。
会社の業績が良くなく、赤字が出ている場合には、
銀行としても慎重な姿勢をとる必要が出てきます。
なぜなら、「融資をしても、赤字の補填に使われるのでは!?」と考えられるからです。
赤字の状態では、返済財源になるキャッシュフローを稼げず、
お金がどんどん減少していきます。
そうなれば、結果的に返済ができないという状態に陥ってしまうのです。
そのため、銀行融資の申し込みをするタイミングを逃さないことが大切になってきます。
銀行が融資をしたいというタイミング、つまり、業績が良いタイミングで早めの銀行融資を検討することが必要なのです。
常日頃からの数字の確認を怠らないようにしましょう。
資金使途を明確にする
そして、もう1つ重要になってくるのが、「資金使途」です。
資金使途を明確に伝えることを心掛けましょう。
ここで大切なのが、前向きな資金使途であること。
これは、前述した「会社の業績が良いこと」に関連しますが、
業績が良いことにより、増加運転資金が必要になったという流れです。
1番多い理由として、
「売上増加に伴う、採用費用などの人件費に係る支出の増加」や
「広告宣伝費用の増加」などが挙げられます。
こういった増加運転資金は、前向きな理由による融資になるので、
銀行としても積極的に検討をしてくれると考えられます。
そのためにも、会社の業績を良くしておく必要があるのです。
その他にも、最近ではキャッシュレス決済が多くなってきているので、
入金までタイムラグがあるというようなことも理由として考えることができます。
また、日頃から財務状況を銀行に開示しておくことも重要なことです。
銀行への報告を定期的にしておくと、
銀行も数字を確認しているため、業績が良ければ、
融資の提案をしていただける可能性があります。
自社で銀行融資のタイミングを逃さないことも大事ですが、
銀行から提案をしていただけるような機会を、日頃から作っておくことも大切です。
まとめ
今回は「現金商売は運転資金が必要ない!?~資金使途を明確に伝える~」というお話でした。
現金商売でも運転資金の融資を受けることは可能です。
重要なのは、
- 会社の業績
- 資金使途
です。
会社の業績が良いことは、銀行融資を受けるうえで非常に重要になります。
日頃から数字の確認をして、融資のタイミングを逃さないようにしましょう。
また、融資を受ける際には、資金使途を明確にしましょう。
売上増加に伴う増加運転資金というような、前向きな理由であることが大切です。
そのためにも、やはり業績を意識するようにしましょう。
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