先日、東京商工リサーチが発表した調査によると、
10月の新型コロナ関連の経営破綻は241件にのぼるとの記載がありました。
9月は26か月ぶりに200件を下回ったのですが、10月は再度200件超という結果が出ています。
2020年から新型コロナ関連での破綻件数は増加一途をたどっています。
コロナによる業績悪化はもとより、コロナによるゼロゼロ融資の返済が始まり、
返済財源を確保できるほど経営が回復していないことも大きな影響を与えているのでしょう。
ここで意識すべきは、やはり「お金」。
「お金」は会社の生命線ともいえます。
これが尽きれば、経営ができなくなることは明らかです。
そのためにも事前に考えておきたい「銀行融資」。
ここで重要になってくるのが、過去の実績と将来の数字の把握です。
今回は「新型コロナ関連破綻から見る銀行融資の重要性」というお話です。
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新型コロナ関連破綻の件数の増加と必要となる数字の確認
上述したように新型コロナ関連の経営破綻は、2020年から増加傾向にあります。
コロナでの業績悪化、
資金の枯渇、
アフターコロナの人手不足、物価高、賃上げなどが大きく影響しているものと思われます。
全国のコロナ関連の経営破綻の累計件数は10,934件。
※東京商工リサーチ調べによる。
今後も何が起こるか分からない社会情勢。
そのため、次の自体に備えておくことが重要です。
ここで必要となってくるのは「お金」です。
ただ、この「お金」もその時点のみを見ていても解決になりません。
注目すべきは、お金の動き(キャッシュフロー)です。
点で見るのではなく、点を結んで線にすることが重要なのです。
これを確認するためには積極的に「資金繰り表」を作成することをおススメします。
過去(実績)のお金の動きの記録をして、将来のお金の動きを予測していくのです。
数字を予測するためには、今後の売上計画、仕入計画、経費計画などを詳細に決めていくことも必要になるでしょう。
正確な予測をするためには、それなりの時間が掛かるのです。
「そんなの面倒…。」と思われるかもしれません。
ですが、将来的に会社を存続させていくためには、
数字の把握が欠かせないのです。
そして、この数字の把握と計画は「銀行融資」にも大きな影響を与えます。
計画的な銀行融資の重要性
銀行融資も計画的に進めていく必要があります。
よく銀行は「晴れの日に傘を貸して、雨の日に取り上げる」と表現されます。
会社が順調なときにお金を貸し、業績が悪化するとそっぽを向くという意味です。
ただ、貸す立場からすると当たり前のこととも言えます。
返済見込みの無い会社に融資をするのはリスクが高くなるからです。
また、銀行は預金者から預かったお金を融資に活用しています。
そのため、預金者保護の観点からも「お金を貸す」ということに慎重にならざるを得ないのです。
ここで重要になってくるのが「計画的に融資を受ける」ということです。
コロナにより経済的に大きな打撃を受けました。
今こそ見直しが必要となります。
上述したように数字の把握をして、積極的に銀行融資を受けることを検討しましょう。
把握すべきは、過去の実績と将来の数字。
将来の数字は計画と資金繰り表の作成です。
過去の実績は、決算書の確認です。
注目すべきは、直近の決算書の以下です。
- 簡易キャッシュフロー>0であること
- 債務償還年数が10年以内であること
- 債務超過でないこと
これをクリアしているのであれば、早めに融資を検討しましょう。
そして、決算から時間が経過している場合は試算表の確認も必要です。
では、「手元のお金ってどれくらい持っておけばいいの?」という質問に対する答えは、
目安として月商の6か月分の現預金の保有です。
ネットで検索すると「月商の2~3か月分は保有しましょう。」というのを見かけます。
コロナ禍での融資もそうでしたが、
融資を申し込んで、すぐに融資が実行される訳ではありません。
そのため、有事の際でも十分に対応できる資金量が必要になるのです。
その目安として月商の6か月分を保有することを意識しましょう。
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まとめ
今回は「新型コロナ関連破綻から見る計画的な銀行融資の重要性」というお話でした。
やはり、新型コロナ関連破綻は増加傾向にあります。
10月は241件もの新型コロナ関連経営破綻が判明しています。
※東京商工リサーチの調査による。
そのため、今まで以上に数字の把握は非常に重要になっています。
過去の実績と将来の数字の把握を早めにおこないましょう。
(どうすればいいか分からない場合は顧問税理士やその他の専門家に相談することをおススメします。)
過去の実績は、決算書と試算表の確認を。
将来の数字の把握には、計画と資金繰り表の作成を早急におこなうことおススメします。
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