「創業時の自己資金は、どのくらいあればいい?」
「どれを自己資金というの?」
「そもそも自己資金っているの?」
そういった質問をいただくことがあります。
自己資金は、創業時に非常に重要です。
「新創業融資制度」が2024年3月で廃止され、「新規開業資金」の制度が拡充されました。
この際に自己資金要件も撤廃される形となりました。
そうなると、「自己資金はいらないの?」という話になってきますよね!?
結論として、自己資金は必要です。
そして、自己資金は計画的に貯めていきましょう。
今回は「創業融資を受けるうえでの自己資金の重要性」というお話です。
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自己資金とは!?
自己資金とは、これから会社を経営していくうえで、
実際に開業資金に充てることができるお金のことを言います。
では、どういったものが自己資金となるのでしょうか!?
その答えは、「返済が必要のないお金」でしょう。
これは、創業融資を受ける際に、非常に重要なことです。
一般的な例で言うと、
会社員時代からコツコツと貯蓄をしたお金が自己資金と言えます。
他にも、親族から贈与を受けたお金も自己資金として認めてもらえる可能性があるかもしれません。
※客観的に証明できる書類を準備しましょう。
ここで問題になってくるのが、
「とりあえず誰かからお金を借りて、そのときだけお金があるように見せればいいのでは!?」という発想です。
これは見せ金と言って、金融機関も非常に厳しくチェックしています。
例えば、日本金融政策公庫から融資を受けようと考えた場合、
お金の出所を通帳を見ながら、しっかりと確認されます。
このときに嘘が発覚でもすれば、融資を受けれる可能性は低くなるでしょう。
そのため、自己資金は計画的に貯蓄していくことをおススメしています。
毎月少しずつ貯めていけば、金融機関から信頼を勝ち取るための1つの実績になるのです。
自己資金が必要な理由
ここまで自己資金について説明をしてきました。
次に自己資金の必要な理由について解説していきます。
自己資金が必要な理由として以下の理由があります。
- お金は会社の生命線(体力)であるから
- 借入限度に影響
- 信頼度を上げる
お金は会社の生命性(体力)であるから
まず、最初に挙げられるのが「お金は会社の生命性」であるからです。
お金が無ければ、会社経営はできません。
お金が無ければ、経営者も経営に集中することが難しくなるでしょう。
そのためにも、自己資金はできるだけ多く持っていることが重要になってくるのです。
創業時は、経営も不安定になりがちです。
経営が安定するまでの体力(お金)を保有しておくことが、会社を守るカギになります。
借入限度に影響
自己資金の額は、借入限度額にも影響してくるでしょう。
制度上は、自己資金がゼロでも借りることができるようになっています。
ですが、自己資金ゼロで開業しようとする経営者を、金融機関が信用してくれるでしょうか!?
上の画像は、日本政策金融公庫の「2023年度新規外業実態調査」の資料です。
これは資金調達額の内訳を表しています。
最新は1番下のグラフです。
調達額1,180万円に対して自己資金は280万円。
割合として23.7%を占めています。
この表全体を見ても、金融機関等からの借入の「2分の1~3分の1」の自己資金を準備していることが分かります。
つまり、自己資金の2~3倍ぐらいの融資が借入限度額になってくるとも考えられます。
2024年度になれば、制度改正後の数字が出てくるので、割合に変化があるかもしれませんが、
やはり、創業融資を受けるうえで、自己資金が非常に重要になってくることに変わりはないでしょう。
信頼度を上げる
創業時は、特に創業前は会社での実績はゼロです。
そうなると何かしらの方法で、金融機関を納得させる必要が出てきます。
そこで重要になるポイントの1つが「自己資金」です。
自己資金は、会社を創業するうえでの覚悟の証です。
創業前からコツコツと貯蓄をされている方と貯蓄ゼロの方を比べれば一目瞭然です。
そのため、再三にはなりますが、計画的に自己資金を貯蓄することをおススメしています。
このときの注意点として、タンス預金はNGです。
かならず事業用の口座を作成して、そこに貯めていくようにしましょう。
タンス預金では、せっかくコツコツと貯めても、その記録が残らないからです。
廣瀬充税理士事務所は、創業融資のサポートを積極的におこなっています。
まとめ
今回は「創業融資を受けるうえでの自己資金の重要性」というお話でした。
自己資金はどのくらい準備しておいた方がいいのか?という心配はあると思います。
まずは、必要な借入額の2分の1~3分の1の自己資金を貯蓄することを意識しましょう。
もちろん、それ以上の自己資金があれば尚良しです。
そのためにも、計画的に貯蓄をしていくことが大切です。
開業までのスケジュールをしっかりと確認するようにしましょう。
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