「うちの会社はお金に困っているわけではないから、融資を受ける必要がない!」という方が一定数いらっしゃいます。
もちろん、資金が有り余っている状態で、銀行融資は必要ないという方もいらっしゃるでしょう。
ただ、そういった方は、ごく稀です。
上記の言葉に付け加えるのであれば、「今はうちの会社はお金に困っているわけではないから、融資を受ける必要がない!」と言えるでしょう。
移り変わりが激しい現代で、「今は」というのはかなり危険です。
将来のことを踏まえる必要があるのです。
今回は「資金が多ければ銀行融資はいらない!無借金経営の罠」というお話です。
【サービスメニュー】
・廣瀬充のプロフィール
・税務顧問
・個別コンサルティング
・メール相談
・クラウド会計コンサルティング
無借金経営のデメリット
無借金経営とは、銀行から融資を受けずに、自己資金だけで会社経営をおこなっている状態です。
融資を受けずに、会社経営ができるのであれば、それに越したことはありません。
ただ、会社経営は「今現在」のことだけでなく、「将来」にも目を向ける必要があります。
それを考えた場合に、「無借金経営」が大きなデメリットになる可能性があるのです。
無借金経営のデメリットは以下です。
- 銀行融資が受けにくくなる
- 資金が不足する
- 成長機会を逃す
銀行融資が受けにくくなる
無借金経営をしているということは、銀行融資を受けていない状態です。
銀行融資を受けていると、定期的に会社の財務状況に関わる資料を提出する必要があります。
そのため、会社の状況なども定期的に把握することができますし、信頼関係を構築することができます。
ですが、無借金経営をしていると、その関係性を構築することができません。
そのため、いざお金が必要になった場合に、銀行融資を受けにくくなるのです。
基本的に、銀行融資は業績が良いときに受けるのがセオリーです。
ですが、こういった場合のお金が必要になる場合は、本当に会社が危険なときが多いのです。
それゆえに、銀行も融資をすることを貸し渋ります。
資金が不足する
これは上述したことに関連します。
銀行融資を受けなければ自己資金で会社を運営します。
そのため、会社を成長させようとすれば、自己資金が減るという構図ができあがります。
成長するたびに自己資金が減っていては、手元の資金を厚くすることが難しくなるのです。
これをそのままにしておくと、1つ目のデメリットの状態に陥るのです。
記憶に新しいコロナの影響など、有事の際に対応がとれなくなります。
成長機会を逃す
会社が成長するために、お金が必要になってきます。
ただ、一部を除き、どんな会社も最初からお金をたくさんもっている訳ではありません。
そのため、銀行融資を受けて成長機会を作ります。
ですが、無借金経営をおこなっていればどうでしょう!?
成長機会が目の前にあっても、お金が不足している場合は投資ができません。
お金が不足することの不安で、本来すべき勢いのある経営ができなくなるのです。
実質無借金経営を目指す!
「お金が不足しても、そのときはそのとき。」と割り切る!と心に決めている方は問題ありません。
ですが、そういった場合でなければ、実質無借金経営を目指しましょう。
実質無借金経営とは、借入金はあるけど、それ以上にお金を保有しているため、
いつでも返済ができる状態です。
実質無借金経営には以下のメリットがあります。
- 融資を適時に受けているから、銀行との関係性を構築できる
- 手元の資金を厚くし、本業に集中できる
銀行融資を適時に受けているから、銀行との関係性を構築できる
無借金経営と違い、銀行融資を適時に受けているため、
銀行に会社の財務状況を定期的に開示することができています。
そのため、銀行も会社の状況を把握していますし、
定期的に報告をしていれば、信頼関係もできてきます。
そういった場合、必要なときに銀行融資を受けることもできるようになると言えるでしょう。
手元の資金を厚くして、本業に集中できる
手元の資金を早期から厚くすることで、お金の心配をする必要がなくなります。
そのため、本業に集中ができますし、思い切った経営をすることができるようになるのです。
このように実質無借金経営になれば、無借金経営のデメリットを全て解決することができます。
まとめ
今回は「資金が多ければ銀行融資はいらない!?無借金経営の罠」というお話でした。
無借金経営はおススメしません。
手元の資金を厚くすることで、体力のある会社を作ることができます。
手元の資金の目標は、月商6か月分です。
そのためにも銀行融資を活用することをおススメしています。
実質無借金経営を目指すことで、上述したような無借金経営のデメリットを解消することができます。
【サービスメニュー】
・廣瀬充のプロフィール
・税務顧問
・個別コンサルティング
・メール相談
・クラウド会計コンサルティング