会社で銀行融資を受ける場合、あまり意識されていないのが経営者個人が与える影響です。
銀行融資の審査をする場合には、経営者の情報などは大事になります。
これを知らないで、
「会社でお金を借りるから大丈夫。」などと考えていると、痛い目にあうのです。
会社の手元の資金を厚くするなら、
経営者自身の財産状況や会社とのやりとりには注意が必要です。
今回は「経営者が与える銀行融資への影響」というお話です。
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経営者個人の資産や個人信用情報
経営者個人の資産
銀行融資の際に重要になってくる経営者個人の資産。
なぜ会社で融資を受けるのに、経営者個人の資産が重要になってくるのでしょうか?
銀行融資の受ける場合に大切となってくるのが、
- 黒字であること
- 債務超過になっていないこと
が挙げられます。
融資の返済原資は会社の利益です。
そのため、赤字では返済が難しいと考えられ、
銀行融資が受けることが困難になります。
ですが、会社が赤字で債務超過になっていても銀行融資を受けれる場合があります。
ここで重要になってくるのが、赤字の発生原因。
- 経営者や経営者家族への報酬額が適正か?
- 経営者などへの家賃等の支払額は適正か?
を確認する必要があります。
中小企業の場合、経営者やその家族に多額の役員報酬や地代家賃を支払っており、
そのために会社が赤字になっている場合があります。
そういった場合には、銀行も融資の審査の際に、経営者個人の収支や資産を会社に数字に合算して考えることがあります。
合算した結果、黒字で債務超過ではないということも考えられるのです。
これは逆も然りです。
経営者の個人信用情報
銀行融資を受ける際に、経営者の個人信用情報にも注意が必要です。
銀行は、決算書の数字を非常に大事にします。
ですが、それだけで銀行融資を許可するわけではありません。
経営者の個人信用情報は、個人信用情報機関によって管理されています。
具体的には借入の状況やクレジットカードの支払い状況などです。
会社の業績が好調な場合でも、経営者の個人信用情報にキズがあることで、
銀行融資が受けられないということがあり得るのです。
そのため、事前に経営者の個人信用情報を個人信用情報機関で確認をされることをおススメします。
以下が個人信用情報機関です。
- 全国銀行個人信用情報センター
- ㈱シー・アイ・シー(CIC)
- ㈱日本信用情報機構(JICC)
有料ですがオンラインで申請および確認が可能です。
経営者保証に関するガイドライン
経営者保証に関するガイドラインをご存じでしょうか!?
2014年2月1日から始まった制度です。
「経営者保証には資金調達の円滑化に寄与する面がありますが、
経営者による思い切った事業展開や円滑な事業承継を妨げる要因になっているということから、
経営者保証を一定の要件を満たせば解除することを検討しましょう」というガイドラインです。
これはあくまで原則ではなく準則となっており、「中小企業、経営者、銀行共通の自主的なルール」とされています。
経営者保証を解除するためには以下の要件を満たす必要があります。
- 会社と経営者が明確に区分・分離されていること
- 財務基盤が強化されており、法人のみの収益力で返済が可能であること
- 適時に財務情報を開示すること
上記の条件を満たすと経営者保証を解除することできる可能性が出てきます。
そして、この経営者保証に関するガイドラインの活用実績は年々と増加してきています。
金融庁が推進をしていることが影響しているのでしょう。
そのため、銀行としては「経営者保証に関するガイドライン」の要件をクリアする会社に融資をしたいと考えます。
そうなれば、経営者保証に関するガイドラインの要件を満たさない会社は、
銀行融資を受けにくくなっていく可能性が出てくるのです。
こういったことを踏まえると、経営者と会社のお金のやりとりには注意を払う必要があります。
まとめ
今回は「経営者が与える銀行融資への影響」というお話でした。
銀行融資を受けるうえで、経営者の資産状況や個人信用情報は非常に重要です。
赤字の場合でも経営者の資産状況によっては、銀行融資が可能ということもあります。
また、今後は経営者保証に関するガイドラインの3要件を意識していきましょう。
経営者と会社のやりとりに注意が必要です。
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